2001/02/21 (水) 22:47:33 ◆ ▼ ◇ [mirai][ 搾取 ]
片田舎の弁護士の元に、牧夫がやってきた。
「弁護士さん、相談に乗ってください。私はこの50年間、ゴンザレスさんの牧場で働
いてきました。何頭もの牛に毎日餌をやり、大事に育てたんです。自分の手で育てた
んだから、当然牛は私のものだと思っていました。ところが先代が亡くなり、ゴンザ
レスジュニアの時代になると、牛はゴンザレス家の土地で育ったんだからゴンザレス
家のものだと言われまして。こんなことが許されるんでしょうか?」
これに対し弁護士は自信ありげに言った。
「牛のことはもう心配する必要はありませんよ!」
次の依頼人は、こぎれいな服を着た若者だった。
「弁護士さん、相談に乗ってください。僕ゴンザレスは、亡き父から大きな牧場を譲
り受けました。牧場には50年前から牛を育ててくれている牧夫がいるんですが、この
人が牛は全部自分のものだと言ってきかないんです。うちの土地でうちのエサを食べ
て大きくなった牛なのに、こんなことが許されるんでしょうか?」
これに対し弁護士は自信ありげに言った。
「牛のことはもう心配する必要はありませんよ!」
若者が帰った後、助手は心配になった。
「先生、両方にあんなこと言って大丈夫なんですか?」
「大丈夫。どっちにしても牛は私のものになるんだから」