2003/02/09 (日) 07:49:24 ◆ ▼ ◇ [mirai]「……ふふふ、フォルテさん、そこが宇宙で良かったですわね……」
チビ女はスクリーンを見ながら、頭の両脇に付いた長い耳をピクつ
かせた。
「地上で走りながらカーセックスなんかしたら、絶対地獄行きでしたの
に……。紋章機のエンジンも止めず操縦もせずに、ぶっ飛ばしてヤリ
まくっても、宇宙ならどこにもぶつかりませんものね。でも、そうやって
ニコニコしていられるのも、今のうちですわよ……」
そして、悪魔のようにニヤけながらビデオテープを取り出すと、着ぐ
るみルームに行って釣りバカ日誌の西田敏行のコスプレをすると、廊
下に出て行った。フォルテの部屋の前に来ると、竿を振ってドアの前
に干してあるパンツやブラジャーを次々に引っ掛け、「大漁、大漁」と
アイスボックスに入れて帰っていった。後で自分の股間をなすりつけ
て「フォルテさんの臭い付きパンティ」などと札を付けて、廊下で叩き
売るためである。それを基地の腐女子風の女性隊員たちが、「きゃ
ー、フォルテさんのパンツよー!」「しかも体臭つきー!」「吸わせろコ
ノヤロー!」などとたかって買いあさる。それを横目で見て、(ふん、
本当はわたくしのマンコ汁がへばり付いているとも知らずに……くっく
っく、バカな女どもですわ)などと鼻で笑うのだ。
彼女――ミント・ブラマンジュ――の家は名門で金持ちだったが、仕
送りなどは受けていないので、小遣いはこのように詐欺や恐喝など
の犯罪で稼がねばならない。そして、次の標的は決まっていた。