> 火曜のねっとりした東雲は雀の鳴き声もどこか物憂げでジュクジュクしていて > それもいつしか黒い塊になって空に落ちていった地面にはやはり黒い塊がごわごわと > 鞄とスーツに引きずられるように駅のホームへと足を運び黄色い白線に立つ > 輪転する思考と世界と靴の音で歯車は回る > どうしたのどうしてもいないなんでもない気にしない気にしない気にしない気にしないどうしたのでもないなんでもない何でも気にしないどうしたん > りーん。 > 高い音だ。 > りーん。 > 鈴の音だ。 > りーん。 > 呼び鈴だ。 > はいはい、ただいま。 > プァーン。 > 俺の目玉が、手のひらに落ちた。 > チリーン。 > 暑かったな。蝉がとても煩かった。 > 眩しかった。かすんで前が見えないくらい。 > 痛いな。とても。気が狂いそうなくらい。いや、だ。 > 皆も体験してくるといいよ そして何事も無かったように晴れ渡る八月の青空 参考:2003/02/11(火)17時08分37秒