出雲に住んでいた百姓の物語で、家が貧しい為に子供を育てることができず、 産まれた子供を6人まで次々と川へ捨てる。 七人目の子供が産まれたころには生活が少し楽になってきたので、その子は育てることにする。 ところがある月夜の晩、百姓が子供を抱きながら「ああ!今夜は珍しいええ夜だ」と言うと、 子供が「お父ちゃん、わしを最後に捨てた夜も、ちょうど今夜のような月夜だったね」と答える。