投稿者: 2003/03/11 (火) 13:49:37 ◆ ▼ ◇ [mirai]「かっ、楓?」
「どうしたの、千鶴姉さん」
「こういうお店には良く来るのかしら?」
「風が吹く日にはよく…」
楓ちゃんは、風が吹くとドレッシングが食いたいのか!?
「しっかし、ドレッシングだけ売る店ねえ」
梓が呆れたように言う。
「でもさぁ、家にそんなドレッシングなんてあったっけ?」
「梓姉さん、ドレッシングハウスは、ドレッシングを持ち帰ることは出来ないの」
ドレッシングハウス!?
「えっ?じゃあ、その場で食べるのか?サラダとか出るんだろ?」
「いいえ」
「な!?ドレッシングだけなの?」
「そうじゃなくて…」
楓ちゃんが何か言おうとしたそのとき。
「みんなお待たせ~」
バケツを二つ持って初音ちゃんが現れて。
「え~い」
どばっ!
俺たちの頭上へ、ドレッシングをぶちまけた。
「ありがとうございました~!」
ガチャッ
カランカランカラン
……もう、二度と来るまい。
「ああ、服が……」
俺の体は全身ドロドロの液体まみれだった。
「……これで2500円もとられるなんて……暴利もいいとこだ」
梓は怒る気力も無いようだ。
「やっ、やっぱり!やっぱりいけないアルバイトだったのね!」
千鶴さんは、少し錯乱している。
楓ちゃんは……。
「ふふふふ…」
また行くつもりなのか……。