本当に道にはいつでも曲り角があるものですね。 新たな角を曲がった時、その先に何を見出すか。 私はそこに希望と夢を託してこの決断をしたつもりでした。 でも狭いように見えるこの道を曲がりくねりながらゆっくりと歩み始めた時、 広い地平線に向かってひたすら走り続けていた頃に比べ、 周りの美しい物や人の情に触れる事が多くなったような気がするのです。 無論、広い地平線の彼方にそびえ立つ高い山を忘れてしまった訳ではありませんし、 何ものも持って生まれた空想の力や夢の理想世界を私から奪い取る事はできません。 でも私は今、何の後悔も無く安らぎに満ちてこの世の素晴らしさを誉め称える事ができます。 ブラーニングのあの一節のように。 神は天にいまし、全て世は事も無し。