子供のいじめが問題にされるが、森総理に対するマスコミのいじめも相当非情である。
総理という立場・責任に対して問題を提起する事は許されても、個人に対する誹謗中傷
は厳に戒めるべきマスコミの倫理であるはずだ。その道を踏み外し、節度のない報道を
続けてきた結果がこれである。 
　「報道」によって「国民全員が」と言う理由で一国の総裁をついに引きずり下ろして
しまう。いったい公正中立の「報道」に携わる人たちの良心や、日本の民主主義は
どうなってしまったのか。 
　アメリカでは、新大統領が就任すると２．３ヶ月は、マスコミも彼の政策を温かく
見守る。日本のマスコミは、就任するやいなや、「密室で決めた」「神の国と言った」
と大騒ぎ。言葉尻をとらえ「サメの脳」「器じゃない」と、およそ紳士的でない醜悪な
罵声を浴びせる。その報道のやり方は子供のいじめと同じである。背景にある肝心の
問題を、冷静にキチンと論じることもなく、まるである特定の方向を向いた意見に、
世論を導くような報道が当たり前のようにされる。さらに野党政党の機関誌のような
見出しを平気で付けることに、新聞各社の社内で異論は出ないのであろうか。