連続ぁゃιぃ小説「お母さん ごめんね」 第三話「すれちがい…そして」 節子はもし雅史の身に何かが起きていたら…と思うと 気が気ではなかった。駅につづく大通りを早足で歩きながら 考えた。「いくらなんでも遅すぎるわ。こんな時間まで 帰ってこなかったことなんて無いのに…まーくん…」 節子は駅前にある交番に駆け込み事情を説明した。 「しかしねぇ…もう少ししたらひょこっと帰ってくるんじゃ ないんですか? 事件や事故に巻き込まれたってのは考え過ぎ でしょう。事故の連絡も来てないですよ」 と若い警官は少し呆れたような口調で告げた。 「どこか息子さんが行かれるような場所に心当たりは無いん ですかね? 友達の家だとか遊び場だとか… そういったところをあたられてはいかがですか? こちらも一応何かあれば連絡いたしますんで」 警官はそういって節子が告げた電話番号を控えると交番の 奥へと戻っていってしまった。