2003/06/13 (金) 15:16:03        [mirai]
翼は、ブツブツと独り言を言っていた。
笑い声で、AIがしゃべっているとは思えないほど自然に話す翼。
いつもはそうなのだが、今は様子が違う。
ただ、「怖い、怖い」と、言葉を反芻していた。

「どうした、翼、お化けでもいたのか?」
すこしからかいながら、私は姿をあらわす。
ぱっとこちらを振り向く翼。
表情は、いつものように、明るい笑みだ。
「ううん、何でもないよ、おとうさん。」
そうは言うものの、彼女の目は赤い。まるで、泣いた後のように。