そのあと、医者は、翼と二人きりで話をしたい、と言ったので、私は屋外で煙草を蒸かすことにした。 「翼ちゃん、君の型番は?」 医者が問う。 「TMA001、だったと思います。」 「ふうん、じゃあ、やっぱり9年前のフェアリアスか。それにしてもおかしい、表情が豊か過ぎる。 不自然さがまたく感じられない。まったく、最新型か、人間みたいだ。」 「・・・私、不良品みたいなんです。普通の子は私より2キロくらい体重が軽いんです。」 「2キロくらいで、何を気にしているんだい。ダイエットは体によくない。」 「そうじゃなくて、他のフェアリアスは、頭に脳がなくて、かわりにAIがある分、 私より2キロくらい軽いんです。 でも、私は違う。脳が、あるんです。その上、AIもこの中に入ってる。」