翼の驚愕の告白を聞き、医者はさらに問う 「じゃあ、君には感情があるっていうのかい?」 「感情なんて、なければいいのに。 そろそろ、わたし、死んじゃうんでしょ? それが、とても怖いの。叫びたいくらい怖い。胃が、痛いの、怖くて。 心があることは、いいの。うれしかった。お父さんと合えたこと、とても楽しかった。 でも、たった10年で死ぬってことを感じられる、この脳は嫌い。 心のあるフェアリアスとして生まれてくるんだったら、 人の心じゃなく、フェアリアスとしての心がほしかった。」