2003/06/22 (日) 03:45:42        [mirai]
「きいたなァ……」

 凄まじい笑みであった。
 額に当てた手の間から、力王山が、松尾象山を見ている。

「鉢が割れちまって、そこから指が入るんだ……」

 力王山は言った。

「指先に、脳味噌が触るのが分かるぜ」

 強烈な台詞であった。
 くるり、と力王山の眼が額裏返り、すぐにまた黒眼がもどってきた。