2003/07/13 (日) 19:03:41 ◆ ▼ ◇ [mirai] 吾輩は童貞である。経験はまだ無い。
どこで間違えたかとんと見当がつかぬ。
何でも薄暗いじめじめした所で萌え萌え悶えていた事だけは記憶している。
吾輩はここで始めて女というものを見た。
しかもあとで聞くとそれは同人女という女の中で一番獰悪な種族で
あったそうだ。この同人女というのは時々我々を捕えて
こき使うという話である。しかしその当時は何という考も
なかったから別段恐しいとも思わなかった。
ただ彼女の作品に魅せられてスーと引き込まれた時何だか
フワフワアチチとした感じがあったばかりである。
サークルの上で少し落ちついて同人女の顔を見たのが
いわゆる女というものの見始であろう。
この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。
口紅をもって装飾されべきはずの唇がカサカサしてまるでクレパスだ。
その後女にもだいぶ逢ったがこんな片輪には一度も出会わした事がない。
のみならずアゴがあまりに突起している。そうしてその上の口から
時々ぶつぶつとつぶやく。どうも五月蠅くて実に弱った。
これが同人女の発する呪詛というものである事はようやくこの頃知った。
この同人女のサークルでしばらくはよい心持に坐っておったが、
しばらくすると非常な速力で執筆し始めた。同人女が下絵だけを描くのや、
自分だけが仕上げをするのが納得いかないが無暗に眼が廻る。胸が悪くなる。
到底助からないと思っていると、どさりと音がして頭から煙が出た。
それまでは記憶しているがあとは何の事やらいくら考え出そうとしても分らない。
ふと気が付いて見ると同人女はいない。たくさんおったサークル仲間が
一疋も見えぬ。肝心の原稿さえ姿を隠してしまった。
その上今までの所とは違って無暗に暗い。眼をこらしても見えないぐらいだ。
はてな何でも容子がおかしいと、同人女の表情を見ると非常に痛い。
吾輩は仮眠室で急に同人女の中へ挿入させられたのである。