東京都文京区で1999年、当時2歳の女児が殺害された事件で、殺人罪などで 服役中の山田みつ子受刑囚=懲役15年が確定=が毎月の月命日に、女児の 両親に約8万円ずつ賠償金を支払うよう民事訴訟の判決で命じられたにもかか わらず、一切支払っていないことが24日、関係者の話で分かった。 女児の遺族は「刑事裁判で『一生かけて罪を償う』と言ったあの言葉は何だった のか」と憤っている。 山田受刑囚は昨年12月、東京地裁で約6100万円の支払いを命じる判決を 言い渡された。このうち約2000万円は女児の月命日である毎月22日に約8万円 ずつ、分割で20年間支払い続けることになっていたが、これまでに両親が指定し た銀行口座には振り込みが全くないという。 女児の祖父の松村恒夫さん(61)は「金額うんぬんではなく、工面できる分だけ でも支払うのが誠意というものだ。犯罪被害者は泣き寝入りする以外にないのか」 と話している。(共同通信)