2003/09/08 (月) 10:21:04        [mirai]
昨日、なじみのバーで訃報を聞いた。
ものほんのヒッピーで50近いおじさん、
バイクに全財産積んで、
日本中の街々の路上で安物の宝飾具や大麻など売って
放浪の生活をずっと続けてきたおじさん。
夏場札幌に来ると、あのバーでよく一緒に飲んだものだ。
お気楽なバカ話をしながら、ヒッピー人生の寂しさを僕らは共有した。
八重山諸島に至るフェリーにはバイクと荷物しか残っておらず、
到着した船に彼の姿はなかったそうだ。
身投げしたのだろう。
「もう自分の居場所がなかったんだよ」と、うつむいたマスターがふるえる。
彼にはえいえんが見えたのだろうか?
どこまでも続く青い空と青い海の間に、
一本のフェリーの航跡が一瞬だけ残る。