2003/10/18 (土) 15:45:56        [mirai]
1、疑い
 病名が告げられていない患者さんは、次第に悪化する病状に「疑い」を持つことが多いのです。
2、不安
 病気の先行きに、漠然とした不安を持ちます。
 あまりにも、不安の強い場合は、不安をおさめる薬が必要になります。
3、恐れ、
 病気から、痛みとか、出血とか、すでに経験しつつある事への恐れです。
4、いらだち
 がん末期には、最も多い精神症状です。
 「あいまいな説明」「すぐに、処置をしてもらえない事への不満」「ドクターやナース、家族と十分にコミュニケーションがとれないこと」、などから、時に次の怒りとして、爆発します。
5、怒り
 いらだちが高じて怒りとなって爆発します。
 怒りを受けたひとは、それが、自分個人に向けられたものではなくて、いままでのすべてのことの、積み重ねとして、患者さんが怒っていることを理解してあげることが必要です。
6、うつ状態
 口数が減り、体の動きもにぶくなり、悲しそうな表情になります。
 しだいに、自分が弱ってくる事への反応として現れてくることが多いのです。
7、退行
 いわゆる子供かえりの状態で、患者さんは、ナースや家族に甘え、非常に依存的になります。
7、混乱
 集中力が低下し、記憶がおち、自分のいる場所がわからなくなったり、現実にはいないものが見えたり、つじつまの合わないことを話したりします。
8、あきらめ
 症状がすすみ、自分でも死が近いことを感じると、多くの患者さんは、「あきらめ」の境地にはいります。
10、受容
 死を受け入れて、不安や恐れなく死をむかえる患者さんがおられます。
 愛情に富むひと、信仰や信念をもっているひとに、よくみられます。
11、希望
 どんなにあきらめたようにみえても、患者さんは、最後まで、希望をもっているものです。
 「治りますか?」とたずねられたときに、ベストの答は、「難しい病気だけど、おたがいにがんばろうね」か「長期戦になりそうですね」です。
 安易な慰めの言葉や、うそはいけません。(例:「すぐによくなるでしょう」など)