2003/11/01 (土) 20:42:36        [mirai]
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20031101i312.htm

五輪日本代表、プロ野球選抜に1―3で敗れる
 ENEOS SUPERSTAR BASEBALL 2003 日本代表
壮行試合(1日・福岡ドーム)――アテネ五輪出場権をかけて5日からの野球
アジア選手権決勝リーグ(札幌)に臨む日本代表が、プロ野球選抜に1―3で
敗れた。 
 日本代表は三回、谷(オリックス)の本塁打で同点に。しかし、プロ野球選
抜は六回、礒部(近鉄)が木佐貫(巨人)から2ランを放って勝ち越した。日
本代表は、一回に2失策で先制を許し、打線も3安打と奮わず、野手陣に大き
な課題を残した。 
 ◆松坂が不安な立ち上がり、以後はたくましく◆ 
 松坂が不安げな表情を浮かべた。一回先頭の川崎を遊撃・松井(西武)の失
策で生かした。礒部(近鉄)を歩かせ、一死後、福浦(ロッテ)の当たりを小
笠原(日本ハム)がはじいて先制を許した。後続を断ち、何とか1失点で食い
止めたが、何度か首をかしげる立ち上がりだった。 
 実戦のマウンドは、ほぼ1か月ぶり。さらに、アジア選手権使用球は、日本
のプロ野球公認球よりも縫い目が高く、大きく感じる。繊細な感覚を大事にす
る松坂にとって、打者に向かうまえに二つの“難敵”を制する必要があったの
だ。 
 しかし、二回のマウンドでは躍動感が戻った。この回は変化球をうまく使っ
て三つの内野ゴロで簡単に終えた。予定外の三回は、日本シリーズで活躍した
藤本(阪神)と川崎(ダイエー)を打ち取り、礒部は見逃し三振に。最後の球
は147キロ。「何とか(投球内容が)まとまりました」と、ホッとしたよう
に言った。 
 エースと期待されながら無勝利に終わったシドニー五輪から3年が経った。
まだ表情に幼さを残していた右腕は、たくましさを増した。「たとえ、今日良
くなくても、まだ大会まで日数があるから、大丈夫ですよ」。あのころにはな
かった「余裕」という武器を手に、エースが雪辱の舞台へ上がろうとしてい
る。(田村 建)