落合記念館について

　数年前、和歌山県の勝浦温泉に友人３人で行くことがあったのでその近くにある落合記念館を訪れてみようと
いうことになった。
普通、記念館というものは第三者などが対象となる人物の偉業をたたえて建てるものだと思うのだが、
この落合記念館は一味違う。なんと落合本人が建てたのだ。最初は税金対策かと思ったがこの記念館のおかげ
で大借金をかかえてるらしく、そういった目的でもないらしい。しかし自分で自分の記念館を建てるという離れ業
は、三冠王を３度獲ることより難しいかもしれない。
　そして、記念館の門の前で入館するかどうかを決めかねていると、中から一人のおじさんがやってきた。
そして僕達に話しかけてきたので僕の友人が「おっちゃん、門番か？」と尋ねたらなぜか猛烈に怒り出した。
「わしは昔阪急の選手やったんや、そやからお世辞でも館長といえ」と理解に苦しむことを聞き取りにくい
日本語で話してきた。どうやら「門番」という言葉が気に障ったらしいが、何故気に障るのか何故怒られるのか
僕達３人の誰もがわからなかった。
　結局、気分を害され記念館には入館せずに帰ったのだが、元阪急の自称館長がせっかく訪れた観光客を
追い返し続けているようでは借金返済の道のりは険しく遠い。