2003/12/23 (火) 04:35:04        [mirai]
人間のよるべない一生を心静に想ってみれば、
 まことにはかなく、
  生から死まですべては幻のようなものである。

人が一万年の寿命を生きたということは聞いたことがない。
 いま誰が百年も生きることができようか。
  命の終わりを迎えるのは、
   われが先か人が先か、
    今日か明日か。

先に死ぬ人も生き残る人も、
 草木の根もとの滴や葉先の露のように、
  生死の別れ目は予想もつかない。

だから、朝には元気でいきいきした顔であっても、
 夕べには死んでしまって白骨と化してしまうかもしれない。
  ひとたび無常の風が吹いて、
   息絶えれば、
    桃のように血色のいい顔もたちまち色を失う。

そのときになって親族のものが嘆き悲しんでも甲斐がない。
 夜半に荼毘にふせば白骨のみが残る。
  悲しいことこのうえない。

人の世は老少不定。あなかしこあなかしこ。