2001/04/26 (木) 21:57:54        [mirai]
茜「…雨、止んだみたいですね」
真っ青な空から差し込む眩しい光に、嬉しそうに瞳を細める。
さっきの通り雨が嘘のように澄み渡った空。
浩平「虹の一つも見えればいいのにな…」
飛行機雲さえない青空を見上げる。
茜「それは、贅沢です」
そういって彼女が微笑む。
茜「雨が止んでくれただけでも嬉しいです」
浩平「…そうだなぁ」
茜「せっかくのお休みですから」
限りある日常。
だからこそ、その移り変わりは早くて…。
退屈な生活は、その時々によって様々な姿を見せる…。
限りあるからこそ見えるもの…。
限りあるからこそ気づくもの…。
そんな日常に囲まれて…。
過ぎ去っていく時間の中で…。
ただ精一杯…。
その時々の幸せを感じながら…。
茜「…確か、誕生日にお返し貰えるんですよね」
一緒に歩みたい人と…。
浩平「なにっ、まだ覚えてたのか…」
茜「はい」
浩平「そう言えばいつなんだ、茜の誕生日?」
茜「今日です」
浩平「なにっ、マジか」
茜「はい」
浩平「嘘ついてないか?」
茜「ついてないです」
浩平「本当か?」
茜「本当です」
浩平「本当に本当か?」
茜「本当に本当です」
浩平「うわ~、なんも用意してないぞ」
茜「大丈夫です」
茜「これから二人で買いに行くんですから」
茜「欲しい物も決まってます」
浩平「ま、まさか『あれ』か…?」
茜「あれです」
浩平「あれだけは勘弁してくれ~」
見上げれば、どこまでも澄み渡った青空。
本当に、さっきまでの大雨が嘘のように…。
二人でこの小径を歩いて行く。
浩平「なあ、茜。折角だから手でも繋いでみようかと思うんだが…」
茜「…嫌です」
どこまでも、一緒に…。
茜「恥ずかしいから、嫌です」
本当に好きな人と一緒に。