服を剥かれた少年は、白い、たおやかな裸体を露わにする。 まるで、皮を剥いたアーモンドのよう、と杏子は思った。 いつまでも消え去ることのない羞らいは、本来は彼女が持つべき後ろめたさのせいなのだろう。 それは彼女が優しく愛撫してやるほどに膨れあがっていく。 怺えようとして思わず洩らしてしまう微かな声。 しゃにむにしがみついてくる感触。 杏子はそのひとつひとつが、面白くてたまらないのだ。 羞しがらせること。 杏子は自らの悦びよりも、むしろそれだけに熱中していた。 そのためにこの少年には、根戸の時などよりも一層、思いきり猥雑なことに浸れるのだ。 その後に、ぐったりと背中を見せる少年を眺めることで、その儀式は終わりを告げる。 そして昨日もその筈だった。