精神障害の主張認めず 福山市内のマンション七部屋に連続侵入し現金を盗んで女性を暴 行したなどとして、強盗女性暴行、同未遂罪など十一件の罪に問わ れた同市山手町、元トラック運転手園田悟被告(43)に対する判決 公判が七日、広島地裁福山支部であり、加藤誠裁判長は求刑通り 懲役二十年を言い渡した。 加藤裁判長は量刑理由で「女性との交際費用などで消費者金融に 借金があった。携帯電話の出会い系サイトに興じて利用料金を滞納す るなど金に困っていた」と犯行動機を指摘。暴行の態様について「ゆ がんだ女性観のもと、被害者の人格を踏みにじる行為」などと犯行の 卑劣さを強調した。 これまでの公判で、園田被告は 「自分がもう一人いる」 などと供述、弁護側は精神障害があると主張してきた。しかし、加藤 裁判長は「犯行は計画的で冷静。情状として酌むべき症状もない」と した。女性宅に放火したとされる現住建造物等放火の罪で、弁護側 が無罪を主張した点についても「侵入した状況などから被告人の犯行 と認められる」とし退けた。