> 2004/02/22 (日) 15:07:14 ◆ ▼ ◇ [mirai]> 昔、昔、山を越え、峠を越え、人里離れた山の奥に、赤鬼と青鬼が住んでいま
> した。赤鬼は人間の子供が大好きで、いつもどうやったら友達になれるか考え
> ていました。
> 赤鬼「僕はやさしい赤鬼なのにどうしてみんな遊びに来ないのかな。おいしい
> お菓子と飲み物を用意するのに。」
> 青鬼「ねえ、赤鬼君、そんなに子供たちと友達になりたいのかい。」
> 赤鬼「うん、友達になりたいよ。」
> 青鬼「じゃあ、いい考えがあるんだ。ちょっと耳を貸してごらん。」
> 赤鬼「うんん」
> 青鬼「そうして」
> 赤鬼「うん」
> 青鬼「どうだい。」
> 赤鬼「うん。うん。」
> 青鬼「わかったかい。じゃ、ひと風呂浴びに行こうか。」
> (翌日、子供たちが森の中で遊んでいました。)
> 子供「かくれんぼするものこの指止まれ。お手玉、石蹴り、何でもあるよ。み
> んなお出でよ。遊ぼうよ。」
> 青鬼「ワアー、ワアー、ワアー。うるさいぞ。俺さまが体操する時間だ。あっ
> ちへ行け。一、二、三、四、ワアー、ワアー、ワアー、五、六、七、八、ワ
> アー、ワアー、ワアー」
> 子供「助けて」
> 赤鬼「ワアー、ワアー、ワアー。悪い青鬼。直ぐに体操を止めろ、さもないと
> こうしてやるぞ。一、二、三、四、エイ、エイ、エイ、五、六、七、八、エ
> イ、エイ、エイ」
> 青鬼「ごめん。ごめん。許して。強い赤鬼さん。もう二度としないから許し
> て。」
> 赤鬼「安心しなさい。子供たち。悪い青鬼もういない。山に帰っていった。」
> 子供「赤鬼さん、ありがとう。悪い青鬼をやっつけた強くてやさしい赤鬼さ
> ん。赤鬼さん一緒に遊びましょう。かくれんぼの鬼になってくれる。」
> 赤鬼「本当にいいの。」
> 子供「いいよ。」
> (みんな楽しく遊び、一番星が出てきます。)
> 子供「一番星が出てきました。お家に帰る時間です。おやすみ赤鬼さん。また
> 明日。おやすみ、みんな。また明日。」
> 赤鬼「みんな家に帰ってしまったなあ。とっても楽しかったなあ。おやすみ子
> 供たち。また明日。さて、青鬼君はどうしているかな。おや、こんな所に手紙
> が落ちている」
> 手紙「親愛なる赤鬼くんへ。もし君が悪い青鬼の友達とわかったら、子供たち
> は君から逃げてしまうでしょう。だから僕はもう君には会いません。一人遠く
> へ行きます。どうか子供たちと仲良く暮らしてください。さようなら。青鬼よ
> り。」
> 赤鬼「ああ、青鬼くんが行ってしまった。あんないい友達だったのに。行って
> しまった。」
> 赤鬼くんと青鬼くんは二度と会うことはありませんでした。
なげぇよ
参考:2004/02/22(日)15時06分47秒