韓国新幹線はとうに完成しているはずなのに、実態はどうなのかと 私はJRの葛西社長に訊いた。線路などの下部システムは韓国自ら敷設し、 車両その他の上部システムをフランスが請け負った。実験し始めると、 後尾の車両が尻尾を振るかたちになってうまく走らない。 フランスの責任技術者がさっそく呼ばれたが、調査の結果 「これは韓国側の責任」といってさっさと帰ってしまった。 フランスのTGV(超特急)は広い平地を走る。韓国の地形風土は別である。 韓国は日本に相談に来たが、鉄道はそれぞれの国の文化が育てた技術の ネットワークで、他国の技術に口出しできない。 尻尾を振る理由はついに分らない。 韓国の関係者は今こんなことを言っているそうだ。 「日本の新幹線に試乗したときフランスではなく、こっちの方がいいと思った。 しかし当時日本人は韓国への輸出に熱心じゃなかった。 売りこもうとしなかった日本人のせいで問題が起きた。」