5分以上走りようやく有線電話ボックスを見つけた。 シアトルの電話ボックスは全て破壊されてるか、分解されパーツを持ち去られ ているが、千葉でそのようなことはない。この街では混沌のなかで、すべてが 秩序正しく整っている。そう、マトリクスのように。 俺はいそいで首筋からケーブルを伸ばし、端末のジャックにぶちこんだ。 ラグ無しで有機的なマトリクスが脳内に浮かぶ。 基盤のような趣味の悪い深い緑色。 情報中毒者と廃人どもが俺を出迎えた。