2004/05/07 (金) 22:29:06        [mirai]
【朋也】「早苗さん…」
【朋也】「もう、いいですよ、早苗さん…」
【早苗】「まだ…」
【早苗】「居るんですよね…風子ちゃんは…」
【朋也】「ええ…います。俺のそばに」
【早苗】「風子ちゃん…」
【早苗】「風子ちゃん、きてください」
風子が寄っていく。
早苗さんは、風子の体を抱こうと腕を伸ばす。
が、その腕は風子の体を通り過ぎた。
それでも、早苗さんは、何もない空間を抱きしめ続けた。
【早苗】「風子ちゃん…」
【早苗】「ずっと、この家にいてもいいですからね…」
【早苗】「秋生さんも、わたしも、渚も…」
【早苗】「みんな、風子ちゃんのこと、家族だと思ってます」
【早苗】「ずっと…いてくださいね…」
【風子】「………」
風子が微笑む。
優しさに包まれて。
なんて、この家は優しかったのだろう。
でも、もう…潮時だと思った。