2001/05/24 (木) 17:40:11        [mirai]
あみ訴訟“泥仕合”

 歌手の鈴木あみ(19)の両親らがあみの所属事務所を相手に委任契約終了の確
認を求めた訴訟の第2回口頭弁論が23日、東京地裁で開かれた。出廷したあみの
父親の忠英氏は「所属事務所が脱税で摘発され、あみのイメージダウンにつなが
った。酷使され、契約は更新できない」と主張。一方、事務所側は「あみ本人か
ら不満を聞いたことがない。信じられない」とし、一方的な契約終了には応じら
れないことを強調した。

 移籍トラブルの泥沼化で芸能活動を休業する事態に追い込まれたあみ。それを
象徴するかのような泥仕合の様相を呈した。

 忠英氏は、契約終了を請求した理由として(1)昨年、所属事務所が脱税で摘
発されてあみのイメージダウンにつながった(2)あみは酷使されていた――と
主張。契約終了は「あみ自身が決めたこと」と主張した。

 脱税によるイメージダウンについて、忠英氏は「あみも加担していたと誤解さ
れた。あみはおびえていた。仕事に行きたくないと言っていた」と説明。酷使に
ついては「睡眠時間は平均5時間ぐらいで、年間に5、6日しか休日はなかった。
昨年夏のコンサートでは過労で声が出なくなったが病院にも連れていってもらえ
ず、本人は“このままじゃ死んじゃう”と訴えていた」などと述べた。「あみは、
事務所に戻るくらいなら芸能界をやめると言っている」と訴えた。

 これに対して、事務所側は脱税事件の影響について「昨年末に紅白歌合戦に出
場した。クリーンなイメージが必要な場だ」と、あみのイメージダウンにはつな
がらなかったことを強調。「あみ本人も驚きもしなかったし、やめさせてくださ
いと言われたこともない」と話した。

 また、酷使についても「1カ月前に分かっているスケジュールは伝えてあるし、
楽しく仕事をしていた」と強く否定。デビュー時にCD1枚につき0.4%の実演家
印税と月額20万円の専属契約を交わしていたが、昨年9月末に忠英氏から「年俸
制にしたい。自分は会社で部署を異動されたし(都内に)いい物件があるので引
っ越したい」と言われたと説明。月額350万円の契約を提案した際「あみはうなず
いていた」とし、契約終了は忠英氏の一方的な意思であることを主張した。

 この日で結審し、東京地裁は7月18日の次回裁判で判決を言い渡す。

 ≪「SPEED」を例に≫「あみは酷使されていた」と主張する忠英氏は、あ
みと同世代で活躍していた人気グループ「SPEED」の名前を挙げ「あみがメ
ンバーと話をしたところ、週2日の休みもあり、あみは“SPEEDがうらやま
しい”と話していた」などと説明。代理人も浜崎あゆみ(22)と昨年の所得で20
倍の開きがあると訴えたが、事務所側は「単に契約の違い。CDの売り上げ枚数
の違いではないか」と一蹴した。