その後、アンデットによっておもいきりボードは壊滅させられていた。 橘が裏切ったと聞き動揺する剣崎。 何もせず見つめる橘の視線のなかで、剣崎は大声でひとこと、「ダディャーナザァーン!! 」と叫んだ。 一拍おいて、テレビの前はどっと爆笑の渦につつまれた。 「キャハハハハハハ!やだ剣崎君、それ、すっごいおもしろいよー!」 「ワハハハハハ、なんだよ、今度のやつ!演技指導受けてねーんじゃねーの?」 本人が必死に演じてるのも意に介さず、視聴者の弾けるような笑い声が町中を突き抜けて響きわたった。 「オンドドゥルルラギッタンテディスカー! アンタトオレハ、ナカマジャナカッタンドゥエ!! ウウェ…ウゥウェェ…ゾンナ…ゾンナ… ヴァイ!ヴァイ!」 視聴者の笑い声が、徐々にたち消えていく。 剣崎は、まるで壊れたスピーカーのように「ナジェダ!」という単語を連発し続けていた。 笑っている視聴者は、もう一人もいなかった。 今や誰の目にも、「仮面ライダー剣」がヤバそうなのは明らかだった。