いてもたってもいられず、その親戚の家に電話をしたらもう他の家に預けたと言う。 俺はその親戚に「何でちゃんと見てくれないのか?」と問いただしたら 大人には大人の事情がある!その一言でかたずけられてしまった。 そう言われた俺は、ただただ悔しくて悔しくて泣いた。自分の無力さを恨んだ。 両親が交通事故で亡くなり、唯一の肉親がたった一人の妹だった。 そんな妹を毎日毎日「泣いてはいないか?」「元気にしてるのだろうか?」と毎日思っていた。 そして俺が高校を出て21歳に成り就職を機に一人暮らしを始めるとともに妹を 「俺の借りているマンションに一緒に住まないか?」と言ったら、妹はすんなりと受け入れてくれた。 こうして一緒に住むことが決まりその日の夜に、これからとこれまでの生活の事を話し合った。 妹はやはり親戚の家ではあまり良くない扱いを受けていたそうで、俺のこの話を聞いた時 その家で嬉しくて泣いていたと言う。やっとこの生活から開放されるんだと。