2004/07/20 (火) 00:43:45        [mirai]
いくつかの水たまりを残して
梅雨が駆け抜けてしまえば
しめった風の背中越しに
君の好きな夏が来ます
あの日君にせがまれて出掛けた小さなお祭り
綿菓子の味 アセチレンの光
君は赤いほおづきを買った
ため息で回したひとつの風車
止まらずに 止まらずに
回れと二人祈っていたのに
君の下駄の鼻緒が切れた
人混みにまかれて切れた
ぼくの肩にすがりうつむいた君は
怯えるように涙をこぼした