そしてまた陽が、ふたりを照らし出す。 そのまばゆい光の中で、最初に母親が目を覚ました。 【母】「観鈴…」 呼びかける。 彼女の目が開いた。 不思議そうに、辺りを見回す。 【みすず】「わたし、ねてた」 【母】「あんた、ほんまに寝とったんやな」 【母】「身体、痛ないか?」 【母】「うちのこと、覚えてるか?」 【みすず】「………」 【みすず】「おかあさん、おはよー」 【母】「ああ、よかった…」 【母】「観鈴、元気で笑てくれとる…」 【母】「こんな朝を、うちはずっと待ってたんや…」 【みすず】「にはは」