「あ、ああッ」 「ね、姉さん……」 下で正幸の呼ぶ声がした。まるでその時を待っていたかのように、 正幸は自分の手で眼隠しを取りはずした。だが、弟は初美を見ても驚く ふうでもなく、欲情に眼を血走らせて、若いたくましい肉塊を そそり立たせて初美を待ち受けるのだった。 「ま、正幸!」 「姉さん……姉さんがいけないんだ。僕はずっと姉さんのことが 好きだったのに、ほかの男と結婚なんかするからだ」 信じられない弟の言葉だった。弟までけだものたちとグルなのか……。 「あ、あ……」 初美は言葉が出なかった。実の弟とつながらせるべく、少しずつ 身体をおろされていく。