それがイチゴミルクではなく食紅を入れたマガイ物であることはとっくの昔に気がついていた 騙され続けること…信じるふりを続けることが母への思いやりであると感じていた わが家の貧困については小学三年生の頃にはすでに知っていた 教室で同級生の持ち物を見たり海外旅行の話を聞かされるたびに痛いほど気づかされていた 今日も高校に通う普段の一日が始まる 母が学費の工面のためにパートタイムの時間を増やしたことは知っている ぼくは精いっぱいの笑顔で「母さん!いつものイチゴミルク」とねだり 笑顔のような少し物悲しいような微妙な顔つきで今日も家を出る (;´Д`)