> 2018/06/18 (月) 12:37:20 ◆ ▼ ◇ [misao]> 歳の離れた弟が居る
> 早くに両親を亡くし、俺は大学を辞めて工場に勤めライン工になった。
> せめて弟は大学は出させてやりたいと思い必死に働いた。
> 仕事はキツく、贅沢なんてまったく出来なかったけど、
> 弟には惨めな思いをさせたくないと、必死に頑張ってきた。
> 弟はダメ兄貴な俺には似つかず努力家の出来たヤツで、
> 勉強して某国立大を無事卒業し、第一志望の企業に就職を決めた。
> 勤務先の関係で弟は家を出て別々に暮らす事になった。
> 最初は毎晩掛かって来た電話も、仕事が忙しいのか日に日に減っていった。
> 先日久しぶりに弟から電話があった。
> 「兄ちゃん、今週の日曜日家におるか?」
> 何か緊張している様子が感じられた。
> 「おるよ?なんかしたんか?」
> 「じゃぁ日曜日行くよ。家におってな」
> 電話は切れた。
> 日曜まではロクに仕事が手につかなかった。
> 何かトラブルに巻き込まれたんだろうか・・・いや、あいつに限って・・・
> 悶々としながらも日曜がやってきた。
> ピンポーン
> ドアチャイムが鳴り開けるとそこには弟と、とても愛らしい娘さんが居た。
> 目を丸くしながらも、ボロアパートの部屋に招き入れると弟ははにかみながら、
> 「こちら○○さん、俺ら結婚するんだ。」
> 驚いて言葉が出なかったが、やがてボロボロと涙がこぼれてきた。
> 「おめでとう!おめでとう!○○さん、どうか弟をよろしくお願いします。」
> ちょっと若い頃のおふくろの面影を感じさせるその娘さんも、
> 「はい、こちらこそよろしくお願いします」と目を潤ませていた。
> それから俺は飲めない酒を出して3人で弟の昔話とかして夜遅くまで楽しい時間を過ごした。
> 泊まって行けと言ったが、明日も仕事だからと2人は帰っていった。
> 一人になった部屋で仏壇に線香をあげ、両親に報告した。
> 「父ちゃん、母ちゃん・・・あいつ結婚するんだって。すごいいいお嫁さん見つけてきたよ。」
> ささやかな宴の片付けをし洗面所に行くと、鏡にはもう決して若くはない、
> 白髪交じりのおっさんの涙でくしゃくしゃになった顔があった。
弟の嫁がオッサンって事?(;´Д`)
参考:2018/06/18(月)12時34分26秒