https://www.news-postseven.com/archives/20130519_188000.html 鑑真盲目否定説 直筆手紙に「盲目では無理な芸当」と専門家 奈良国立博物館の西山厚学芸部長は、こう語る。 「東大寺の僧、良弁に経典の借用を申し入れた手紙を見ると、とても全盲の人が書いたとは思えません」 西山氏によれば、手紙の3、4行目にある4つの「部」の最終画の長さが、余白に配慮してそれぞれ異なり、盲目の人では無理な芸当だという。 「『東征伝』では、僧、良弁が鑑真を大仏に案内し、これほど巨大な大仏が唐にあるか鑑真に問うくだりもありますが、 目が見えないなら、ひどく嫌味な行動で不自然なものになります」(西山氏) もっとも、西山氏も来日後に鑑真が失明したことには疑いを持たない。鑑真の孫弟子が記した書物に、 最晩年にようやく視力に問題が生じたとあるからだ。