>  2020/12/31 (木) 19:29:25        [misao]
> > ういろうって名古屋だっけ?(;´Д`)
> 元々は小田原だよ、あと山口県あたりにもあるらしい(;´Д`)

外郎  
ういろう 

薬および菓子の名。元朝が滅びたとき,礼部員外郎であった陳氏(宗敬,延祐,順祖などの名が伝えられるが,不詳)が
日本へ亡命してきて博多に住んだ。多才な人で,とくに薬方にくわしかったため,足利義満は上洛を求めたが応ぜず,
その子(宗奇,あるいは大年)が京都に移り住み,以後代々医を業として外郎家と呼ばれ,透頂香(とうちんこう)などの薬をも製した。

《長禄二年以来申次記》などによれば,外郎家では毎年1月7日,12月27日に将軍に謁し,薬を献上する慣例であった。
透頂香は,頭痛を去り胃熱を除き口中をさわやかにするとして歓迎されたが,同時に冠や烏帽子の中におさめて
頭髪の臭気を防ぐにも用いられたためこの名がある。

のち陳氏がこれを北条氏綱に献上してから小田原名物になったといい,外郎と通称されて普及,
その行商人の姿は《外郎売》として歌舞伎にもとり入れられている。

 菓子のういろうは,ういろう餅ともいう。うるち米粉,もち米粉,黒砂糖に葛粉(くずこ)を加えて蒸した
棹物(さおもの)の一種で,京都の菓子屋が外郎家から製法を伝授されたとする説もあるが,
《和漢三才図会》のいうごとく,色が透頂香に似ていたための名と思われる。

現在では,白砂糖を用いたものや,抹茶,小豆あんを加えたものなども作られており,
名古屋,京都,山口などのものが名物として知られている。             鈴木 晋一


参考:2020/12/31(木)19時14分03秒