彼女に酌をしながら何か足りないことに気付く。周りは特に気づいていない様子であり、 本人の顔を見ても切り出す場面ではない。 そう思った私は宴会を最後まで付き合うことにした。普段の神社での宴会でも盛り上がりの 熱が最高潮に達する少し前には退席することを決めている私だが、今私に課せられているの は彼女の気付けである。本気を出すわけではないがその一歩手前にも至ってない以上、その責を捨ててしまうのは信条に反する。 一刻、また一刻と時間と酒瓶が積み上がり、夜も更け月がルナティックターイム!! したこ ろには酔いが回ってうとうととしている者、飲みながら寝ている者、吐しゃ物を掃除しながらもま た汚すものと散々な結果になっていた。これだから男は。その上さらに飲みに行こうぜ! と 行く辺り鬼にも負けない気力はある。違いはアルコール度数くらいか。比べるまでもないし比べるにはかわいそう。