2017/06/04 (日) 20:25:24        [misao]
発達障害は子供の病気と思われてきましたが、研究が進むにつれて、成人後も発達障害で苦しんでいる人が少なくないことが分かってきました。 
注意欠陥多動性障害(ADHD)もその一つです。大人の場合、どのような症状があるとADHDが疑われるのでしょうか。 
くどうちあき脳神経外科クリニック院長、工藤千秋さんに聞きました。【聞き手=ジャーナリスト・村上和巳】 

私のこれまでの診療経験からADHDの患者さんにありがちな日常生活での症状を箇条書きで挙げてみたいと思います。 

(1)重要なことを後回しにしてしまう。 

(2)計画したことが最後まで実行できない。 

(3)単純なルーティンワークにどうしてもなじめない。 

(4)夜に熟睡できない。 

(5)コーヒーにうまく砂糖が入れられない。 

(6)はさみがうまく使えない。 

(7)新しい機械の使い方を教わってもうまく作動させられない。 

(8)自動車の運転中にやたらとクラクションを鳴らす、頻繁に車体をこすってしまう。 

(9)運転中に車間距離がつかめない。 

(10)スリッパをうまく脱ぐことができない。 

(11)電気をつけっぱなしにしがちである。 

(12)鍵をかけ忘れる。 

(13)メールを書こうとしても文章がまとまらず何度も読み返す、送信相手を間違える。 

(14)ネガティブシンキング(悲観的)になりがちである。 

(15)自分を抑えることができない。 

 これらのうち複数が当てはまる場合は、ADHDを疑って専門医を受診してみても良いと思います。 
私の診療経験から思いつく典型的な症状だけでもこれだけ挙げることができるのですが、実際のADHDの患者さんで見られる症状はさらに多様です。 
 専門医では、米精神医学会が策定した「精神障害の診断と統計マニュアル第5版(DSM-5)」という診断基準に基づき、そこで示された合計22項目にどれだけ該当するかでADHDは診断されます。 
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170604-00000017-mai-soci