2008/06/15 (日) 09:46:39 ◆ ▼ ◇ [qwerty] 日本政府は、13日(ジュネーブ時間12日午後)、日本を対象とする国連人権理事会の勧告26項目のうち、
女性差別禁止、体罰の禁止、国内人権機関の設置など13項目を受け入れるものの、死刑制度の廃止、代用監獄の
廃止、人種差別の撤廃、在日コリアンに対する差別の撤廃など7項目については受け入れを拒否した。この日本政
府の対応からは、排他主義政策をとっているとしか思えない。この日本政府の対応には選挙民としてとても恥ずか
しく思わざるを得ない。
日弁連のコメントの別紙によれば、日本政府が明白に勧告の受け入れを表明したのは次の13項目。
・パリ原則に基づく国内人権機関の設置(2項目)
・女性に対する差別、少数民族に属する女性に対する差別の撤廃(2項目)
・性的志向に基づく差別の撤廃
・女性・子どもに対する暴力の撤廃
・女性・子どもに対する人身売買との闘いの継続
・現住所から不当に連れ去られた子ども、又は現住所に戻ることができない子どもが即座に戻れるような仕組み
を作ること(ハーグ子奪取条約の批准)
・子どもに対する体罰の禁止
・難民認定審査手続を拷問等禁止条約などの関連の人権条約と整合するものとし、必要な場合には移住民に国が
法律支援を行うこと
・引き続き社会経済的に発展する必要がある国を経済的に援助し、開発の権利を実現する世界的取り組みに対す
る支援を拡大すること
・インターネット上の人権侵害防止の経験を他国にも伝えること
・国内レベルでUPR 手続のフォローアップに市民社会を十分に参加させること
日本政府は受け入れた項目については、国連人権理事会のフォローアップ手続などにしたがって、それぞれの
課題を着実に実現していく責任を負う。
これに対し、受け入れを拒否したのは、次の9項目だった。
・従軍慰安婦問題について国連のメカニズムの勧告に真摯に対応することなど(2項目)
・平等と非差別の原則に適合するよう国内法を改正し、人種差別、差別、外国人嫌悪を禁止する国内法を緊急に
制定すること
・在日コリアンに対するあらゆる形態の差別を撤廃する対策を講じることなど(2項目)
・停止や廃止を視野に入れて死刑について緊急に検討すること
・警察における取調べをモニターする方法について検討し、代用監獄制度のもとにおける警察での長期勾留の利
用について再検証すること
・難民認定を審査する独立した機関を設けること
・不法滞在が疑われる移住者がいたら法務省のホームページに匿名で告発することを一般市民に呼びかける方式
を廃止すること
受け入れた項目と比較すると、異国、異質なものを廃し、差別する方針は維持しようとする姿勢が明確になる
ように思う。
いつから日本はこんな恥ずかしいことを平気で言える国になったのだろうか…。