2005/07/09 (土) 04:22:03 ◆ ▼ ◇ [qwerty]名前も無い路上でヒッチハイクしている 膝を抱えて待っている
ここは荒れ果てていて人の気配はないし誰もここを通らないや
進入禁止だってあらゆるもの拒絶して追い払ったのは僕だから
誰も迎えに来ない ちゃんと分かってるって だけどもう少し待っていたい
生きてる理由なんてない だけど死にたくもない
こうして今日をやり過ごしている
生まれたての僕らの前にはただ 果てしない未来があって
それを信じていれば 何も恐れずにいられた
そして今僕の目の前に横たわる 先の知れた未来を
信じたくなくて 目を閉じて過ごしている
女が運転する車が止まって「乗せてあげる」と言った
僕は感謝を告げて車のドアを開いて助手席に座ってまた礼を言う
しばらく走ると僕は固いシートに居心地が悪くなって
女の話しに相槌打つのも嫌になって眠ったふりをした
僕らは予定通りの コースを走ってきた
少なくとも今日まで
出会った日の僕らの前には ただ美しい予感があって
それを信じたまま 甘い恋をしていられた
そして今音も立てず忍び寄る この別れの予感を
信じたくなくて 光を探している
生まれたての僕らの前にはただ 果てしない未来があって
それを信じていれば 何も恐れずにいられた
そして今僕の目の前に横たわる 先の知れた未来を
信じたくなくて 少しだけあがいている
いつかこの僕の目の前に横たわる 先の知れた未来を
変えて見せると この胸に刻み付けるよ
自分を信じたなら ほら未来が動き出す
ヒッチハイクをしている 僕を迎えに行こう