2008/11/01 (土) 16:55:07        [qwerty]
 日本の第一印象はというと、思った以上に悲観的なムードが漂っており、まずこれ
に違和感を感じざるを得ませんでした。

 というのは、この欄で何度かお話してきたように、現在の「打ちひしがれたアメリ
カ」では、日本というのは、ただただひたすらに「まぶしく」見えるのです。光り輝
いて見え、そして誰も悪口を言う人間はいないのです。そう申し上げると、日本の方
々は揃って驚かれるのですが、とにかく事実なのですから仕方がありません。

 例えば、何度かお話ししている、東京三菱UFJ銀行のモルガン・スタンレー証券
への出資に関してですが、タイミングが「暗黒の一週間」という最悪の時期だっただ
けあって、当時は「唯一の明るい材料」というニュアンスで報道されていました。奈
落の底に落ちるのではという恐怖に立ちすくみ、しかもこのような事態を招いたのは
自分たちのせいだということが、骨身に染みている、そんな心理状態の中で、「誰か
他人なのに自分たちを救ってくれる人がいる」というのは、とにかく一点の光だった
のです。