2008/11/30 (日) 14:07:24        [qwerty]
[03: アブラムシの体は液体の袋同然]
  


■実際にアブラムシを解剖して頂くと分かるんですが、本当に、袋の中に液体
が詰まっているような感じなんですね。実体顕微鏡の下で虫の体をピンセット
で割いてやるんですけど。そうすると体液が流れ出してきて、そのなかに菌細
胞が入っている。それをピペットマンで吸って集めるわけですが。 

○はい。 

■人間の場合は、体腔といえば組織が詰まっていて、液体の部分のほうが少な
いじゃないですか。 

○ええ。 

■そういった感じではなくて、アブラムシの場合は液体の袋なんです。卵巣小
管が通っていて、消化管が通っていて、あとは液体が詰まっている。 

○ふ~ん。
 じゃあ、栄養源の運搬は、拡散にまかされているような感じ? 

■うーん。それに近いですね。もちろん昆虫の場合も開放血管系とはいっても
心臓もあるし、一応体液の流れはあるんですが、あまり洗練された栄養運搬シ
ステムとは言えないでしょうね。それでも体が小さいから事足りるわけです。 


http://www.moriyama.com/netscience/Nakabachi_Atsushi/Nakabachi-2.html#03