「父親がやるべき仕事を自分に押しつけられていた。両親を殺して解放され た」。調べに対し、少年は、寮の仕事の量が徐々に増えてきたことへの不満 を強調。母親に対しても、「母親の仕事まで手伝わされた。最初から殺すつ もりだった」と供述した。 ただ、少年は母親の愛情に気付いていなかった。事件後、特捜本部で自宅 を捜索したところ、母親が少年のためにためていた少年名義の預金通帳が見 つかった。逮捕されて以来、両親殺害を人ごとのように淡々と話していた少 年は先月末、捜査員から通帳を見せられ、涙を流した。 「なぜお母さんを殺してしまったのか」。今、少年は毎日、こう祈ってい る。「お父さん、お母さん、天国へ行ってください」と。 (ノД`、)