東京・築地市場で5日にあったマグロの初競りで、963万円の最高値が付いた 青森県大間産のクロマグロは、実は中国人のすしチェーン経営者と銀座の 有名すし店の主人による共同購入だった。「大金で買う中国」と「すし発祥国日本のメンツ」。 激烈な争奪戦も予想されたが、最後は両者の顔を立てた形に。最高級マグロは 半分に解体され、日中それぞれの店頭に上った。 「板前寿司」の店名で香港やマカオに20店を展開する鄭威濤さん(41)。 昨年の築地初競りで、中国人として初めて約600万円の高値でマグロを競り落とし、 市場関係者に衝撃を与えた。「おいしいマグロは中国でも大人気」と話し、 今年も高級マグロを手に入れようと予算千数百万円で築地に乗り込んできた。