> 2009/01/11 (日) 20:33:09 ◆ ▼ ◇ [qwerty]> 親父の一番長い日
> 作詩・作曲 : さだまさし
> おばあちゃんは
> 夕餉の片付けを終えた時
> 弟は二階のゆりかごの中で
> 僕と親父は
> 街頭テレビのカラテ・チョップが
> 白熱した頃に
> 妹の誕生を知った
> それから親父は
> 占いの本と辞書と
> 首っぴきで
> 実に一週間もかけて
> 妹のために
> つまりはきわめて何事もない
> ありふれた名前を見つけ出した
> お七夜 宮参り
> 夫婦は自画自賛
> 可愛いい娘だと
> はしゃぎ廻るけれど
> 僕にはひいき目に見ても
> しわくちゃの失敗作品
> やがて彼女を訪れる
> 不幸に胸を痛めた
> 兄貴として
> 妹の生まれた頃の我が家は
> お世辞にも豊かな
> 状態ではなかったが
> 暗闇の中で何かをきっかけに
> 灯が見えることがある
> そんな出来事だったろう
> 親思う心に勝る親心とやら
> そんな訳で妹は
> ほんのかけらも
> みじめな思いをせずに育てられた
> ただ顔が親父に似たことを除けば
> 七五三 新入学
> 夫婦は狂気乱舞
> 赤いランドセル背負ってか背負われてか
> 学校への坂道を
> 足元ふらふら下りてゆく
> 一枚のスナップが
> 今も胸に残ってる
> 兄貴として
>
> 我が家の血筋か妹も
> 足だけは早くて
> 学級対抗リレーの花形で
> もっとも親父の応援のすごさに
> 相手が気おくれをして
> 随分助けられてはいたが
> これも我が家の血筋か
> かなりの演技派で
> 学芸会でも
> ちゃんと役をもらった
> 親父の喜びは言うまでもない
> たとえその役が
> 一寸法師の赤鬼の役であったにしても
> 妹 才気煥発
> 夫婦は無我夢中
> 反抗期を過ぎてお赤飯を炊いて
> 中学に入れば多少
> 女らしくなるかも知れぬと
> 家族の淡い期待あっさり
> 裏切られてがっかり
> 兄貴として
> 妹の初恋は高校二年の秋
> 相手のバレー部のキャプテンは
> よくあるケース
> 結局言い出せる筈もなく
> 枯葉の如く散った
> これもまたよくあるパターン
> 彼氏のひとりもいないとは情けないと
> 親父はいつも
> 笑い飛ばしてはいたが
> 時折かかる電話を
> 一番気にしていたのは
> 当の親父自身だったろう
> 危険な年頃と
> 夫婦は疑心暗鬼
> 些細な妹の言葉に揺れていた
> 今は我が家の一番幸せなひととき
> も少しこのままいさせてと
> 祈っていたのでしょう
> 親子として
長文UZEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE
参考:2009/01/11(日)20時31分58秒