2009/01/28 (水) 05:39:13 ◆ ▼ ◇ [qwerty]ビオチン (biotin) とは、D-[(+)-cis-ヘキサヒドロ-2-オキソ-1H-チエノ-(3,4)-イミダゾール-4-吉草酸]のこと。
ビタミンB群に分類される水溶性ビタミンの一種で、ビタミンB7(Vitamin B7)とも呼ばれるが、
欠乏症を起こすことが稀なため、単にビオチンと呼ばれることも多い。
1935年、オランダのケーグル(F. Kogl)により卵黄中から発見された。酵母の増殖に必要な因子ビオス (bios) の1成分として研究されたため、
この名がついた。また、古くには、マウスを用いた動物実験において、生卵白の大量投与によって生じる
皮膚に炎症を防止する因子として発見されたことから、ビタミンH(Hは皮膚を表すドイツ語Hautから)と呼ばれたこともある。
また、生体内において果たす役割から補酵素Rと呼ばれることもある。
一日の目安量は、成人で45μg。腸内細菌叢により供給されるため、通常の食生活において欠乏症は発生しない。
多く含む食材には酵母、レバー、豆類、卵黄などがある。しかしながら国内で未だ知名度の低いビオチンは、
未だ日本食品成分表に掲載されておらず、その摂取基準が曖昧である。ビオチンの利用効率は
食品によりかなり異なり、特に、小麦中のビオチンはほとんど利用されない。過剰障害は特に知られていない。