2009/01/29 (木) 04:33:59        [qwerty]
山野くんが交際した女性の中に、1人だけ処女だった人がいた。
彼にとっては初めての彼女で、彼はその女性を深く愛していたと思う。
ふとしか事がキッカケで、その人の話になった。
「もう40代半ばになってるけど、まだ処女だよ。」
「ある意味、天然記念物ものだよな(笑)」
「そっか・・真面目なんだね。」
「こんなことは結婚してから!って言ってたよ。」
「我慢できなくて・・、3回くらいかな裸見たのは・・出来なかったけど。」
「痛がってさ、無理だったんだ。」
「でも皆、痛いのって我慢してるんじゃないの?」
急に心臓の鼓動が早くなるを感じ、苦しくなってきた。
初体験の痛み・・私には絶対に触れたくない話題だった。
「こんな指先だけでも、痛いって言うんだぜ。」そう言いながら、彼は親指を立ててみせる。
大人の女性でもその程度で痛がるんだ・・。
痛いからって止めてもらえたんだ。
優しくされて良かったね。
突如襲われるフラッシュバック。
子供だったのに。背もちっちゃい子供の身体だったのに、
私はあの男のされるがまま・・受け入れる以外になかった。
被害者は多くいる。
でも、優しく大切に身体を扱ってもらえる人もいる事実。
それが、私には耐え難いほどの屈辱だった。
「山野くん、ごめん。この話止めよう・・。」
「どうした?俺、気に触ることいったかな?」
「何でもない。大丈夫。」
胸が押し潰されそうな苦しみに、身体がガタガタ震え始めた。
それでも、「なんでもない」と言い続ける事しか私には出来なかった。