2009/01/31 (土) 01:49:04        [qwerty]
体細胞にはテロメアという分裂回数を制限する 
染色体の両端にバスの回数券の切符ようなものがある。 
個体差があるがヒトは60回、ゾウガメは120回ぐらいしか分裂できない。 
40回ぐらいテロメアの回数券を切った後で残り20回で生まれても、 
残りが少ないので、赤ちゃんがすごいスピードで老化する。 
老化が早まるブロジェリアという難病と同じで体細胞クローンは老化が早い。 

クローンが成功しても、テロメアの分裂可能回数制限を受け入れても、 
次は「メチル化」の問題がある。クローン胎児のよくある死産の問題ね。 

二重らせん構造のDNA(デオキシリボ核酸)は人体の設計図辞書のようなものだ。 
そのDNA辞書には神様が読むためのたくさんのシオリや 
ブックマークや付箋(ポストイット)、ページ折り目、メモ、備忘録が 
そこらへん中にベタベタ、ペタペタくっ付いて汚れている。 
リアルDNAには「ここまで読んだ」マークがたくさんある。 
(情報屋さん風にもっと正確に言うとOSのレジストリ汚れみたいなもんだ。) 
その辞書のシオリがDNAの「メチル化」なんだよね。 
(本当はオルガナイザーやステロイドホルモンの説明も 
 必要なのだが、省略して「メチル化」ね。) 
体細胞は胎児にとって目覚めてはいけない遺伝子が「メチル化」によって目覚めたり、 
その逆に、胎児にとって目覚めるべき遺伝子が「メチル化」によって休眠している。 
その「メチル化」の数と座標が普通の体細胞と受精卵とはぜんぜん違う。 
その「メチル化」がチグハグな体細胞遺伝子のまんま、 
卵細胞に移植するから、クローン胎児の死産になってしまうと。 
クローン胎児の死産の理由はそういうわけだ。 
(情報屋さん風にもっと正確に言うと、再インストールせずに同じ系統の 
 チップセットのマザーボードと交換したようなものだ。相性問題だらけ。)