◆勝負に敗れ、天才医師・紅葉の手で命を繋ぎ止めたジャック!! 両手と口元を包帯で覆われ、首にギプスをはめられ横たわるジャック。 急な依頼だったが紅葉は万全の仕事をした。 ありえないもの見たというような徳川の話を聞き、なお平然としている紅葉。 彼には思い当たる節があった。 とある戦場、捕虜となった兵士。その中の元隊長が、まず自分を斬首しろと。 そして、同じく座らされた部下の前を自らの首を持って駆けるから 通過できた分だけ部下を助けて欲しいと。斬首された隊長は全員の前を通過した。 ジャックもまた戦士。細胞の一つ一つにまで勝利への執念が込められた肉体。 彼ならばありえない話ではない。もちろん今の状態で病床から抜け出したとしても。 中座したことをピクルに詫び、頭を下げるジャック。 なにがあったのかという表情のピクルの顔面に、さっそく右足で踏んづける。