「これは肉の旨味を100%引き出す完璧な火の通し方だ。 肉の食べ方を知り尽くしていなければ考えられない調理法だ。 しかもこの肉の味を引き立てているのがこのタレだ」 「タレはこれと醤油とダシを混ぜて作りました」 「これは梅酢か。いや違う。塩分がほんのわずかしかないし」 「一升の酒に梅干を十個加え、弱火で七合くらいになるまで煮詰めた物です」 「魯山人風スキヤキは手間がかかりすぎるから自分の家で作るもの。 この料理は店で大勢の客に出す事が出来る」 「シャブシャブとスキヤキの良いところを取ったのでシャブスキーと名づけました。 「ところで、魯山人風スキヤキは文献でわかるとして、 この料理は自分で考えついたのか」 「いいえ、私が考えだしたのではありません」 「では、士郎に言っとけ。肉はサシが少ないほうがもっと美味い、とな」, 「では、士郎に言っとけ。肉はサシが少ないほうがもっと美味い、とな」